どんぶらアニマル さんぽ道

CBR250RR(MC22)とNSR80(HCO6)とAPE50(AC16)を中心とした備忘録。

CBR250RR(MC22) CVキャブのダイヤフラム交換。簡単でほほ確実にできちゃうことに終わってから気づいて(とても)後悔。

予備で買ってあったMC22のキャブのオーバーホールをしようと手に入る純正のOリング、ガスケット他樹脂系パーツとKEYSTARの燃調キットを揃え、ダイヤフラム(ゴム部)

 

用意するもの

社外ダイヤフラム(アマゾンで新金型と謳ってる送料込み4個2500円もの)
J-Bウェルド オートウェルド(先によく考えて作業すれば必要なかった)
カッター(これも考えてやれば必要無かった)
折れない心(余計なことをしなければ必要ない)
適当なグリス

 

ダイヤフラムの状態

4個中2個はちょっと見るだけでわかる穴が空いてた。もっとよく見れば残りの2個も穴がありそうなのと、今回買ったものと比べると結構固くなっていたので全部交換する。

MC22 キャブの劣化したダイヤフラム

 

MC22 キャブのかなり劣化したダイヤフラム

 

ピストン破壊(やらなくてよかったこと)

先に言ってしまうと無駄に大破させてしまった。自分で考えることをせず、ググった情報の上っ面だけ見て、途中で考え直すチャンスもあったのに4個全部破壊し尽くした自分が恥ずかしい。。。

ダイヤフラムのダイヤフラムの交換方法をググって良く見るのが、ピストンの上部にあるリング状の接着されている部分をこじって外すという方法。買った社外ダイヤフラムの説明にも同じ説明があり、写真も掲載されていた。
MC22 キャブのダイヤフラム交換例
 

で、写真のようにカッターの刃ではなく、先っちょの鉄の枠の板の部分でそっとコジコジ始めたけど、すぐにこの樹脂はムズイと感じた。優しくコジコジしても撓るばかりで接着部から外れる気配が無い。ここで良く考えればよかった。この工程に役立つ情報は無いので以下略。

MC22 キャブのダイヤフラム分解

 

で、超恥ずかしい結果になった。写真で分かる通り、リングが割れただけでなく、本体側で割れてリング側に付いてきてたりする。
MC22 キャブのダイヤフラムが割れた

 

MC22 キャブのダイヤフラムを割った
 
1個壊したとこで冷静に考えればよかったと反省。というか今となっては1個目を壊す前に考えれば余計なことをしなくて済んだのにと。接着部を削る方法もあるけど、削った分をきっちり元に戻して正確に位置を戻すのは難しそう。
 
うまく分解するコツとかあるのかもしれないけど、自分では思いつけなかったし、分解しなくても交換できる方法を思いついたので深追いはしない。

ピストン修復(やらなくてよかったこと)

この工程も役立つ情報は無いのでサクッと。
耐熱性があり、エンジン等の金属やその他樹脂にもつかえるというJ-Bウェルドのオートウェルドを使って元通りに接着した。
MC22 キャブのダイヤフラム接着
 
2液出して、
MC22 キャブのダイヤフラム接着
 
コネコネして、(キャッシュカードを切って作ったコネコネ棒も載せてたのでその分の重量が増えてる)
MC22 キャブのダイヤフラム接着
 
盛りすぎず、でも多少ははみ出すくらいに着けて、
MC22 キャブのダイヤフラム接着
 
合体して、拭き取りすぎない程度にはみ出した部分を軽くふき取って硬化を待つ。但し、ダイヤフラムが触れる部分はきれいに拭き取る。
MC22 キャブのダイヤフラム修復

半日もあれば硬化するが、破壊してしまったことがとてもショックで2週間くらい放置してた。見ると気分が重くなってとても嫌だった。この嫌な感覚に遠い昔の懐かしさを感じた。
 

非破壊ダイヤフラム外し(これやればよかった)

硬化したピストンが揃ったのでダイヤフラムを装着するが、本来は慎重に古いダイヤフラムを外せば破壊と修復の必要は無かった。外し方を確認する為に、もう一度古いダイヤフラムをピストンに再装着し外してみた。
 
装着したダイヤフラムのペラペラの部分を左右に引っ張って、ピストンの中に入ってる輪ゴムのように厚くなっている部分を左右に引き伸ばすことで薄くしてグッと外に引っ張り出すと写真のように一部が出てくる。
MC22 キャブのダイヤフラム外し
 
引っ張り出す時に下の写真のようにペラペラの部分と輪ゴム的な部分が裂けて完全に分離してしまうと、ピストンの中に輪ゴム的なものだけが残ってしまって取り出すのは難しくなりそうなので、慎重に力を入れる方向や引っ張る力を加減する。
MC22 キャブのダイヤフラム外れた
あまり優しくしすぎて左右への引っ張りが足りないと輪ゴム的な部分の厚みが薄くならず、抜けない状態なのに強く引っ張り出そうとすると裂けちゃうかも。劣化したゴムは結構簡単にス~ッと裂けてしまう。手が滑るが、グリス等を裏表両方から奥まで塗り込んでピストンの中でのゴムの抵抗を少なくした方がいい結果が得られる感じだった。
 

非破壊ダイヤフラム装着(これに気づいてたら破壊せずに。。。)

写真のようにダイヤフラムのピストンに入る部分と、その少し外側(10mm)程度まで薄くグリスを塗る。裏側も同じように塗る。塗る範囲は狭すぎなければあまり気にする必要は無い。嵌めてる間に手で弄り回して全体に着いちゃうし。グリスを付けてないと嵌めるときにダイヤフラムが滑らずにピストンに絡んで色んなとこに引っかかってうまくいかないのと、ペラペラの部分が無駄に引っ張られて痛みそうな感じがする。
MC22 キャブのダイヤフラム装着
 
輪ゴム的な部分をピストンの隙間に合わせて軽くかぶせる。
MC22 キャブのダイヤフラム装着2

写真は上部の輪ゴム的な部分を左右に引っ張って伸ばし、隙間に入れようとしているところ。この時、ペラペラの部分も伸びて隙間でなく、向こう側に落ちたりすると入れにくいので輪ゴム的な部分とペラペラの部分ができるだけ隙間の上に乗るようにして引っ張る。引っ張りつつ中に入るように写真で言うと下の方に引きながら左右にも伸ばしてる感じ。
MC22 キャブのダイヤフラムのゴムを装着
 
一か所入ると後は左右から引かなくても、入っている部分を支点にして一方向に引っ張ると簡単に入っていく。
MC22 キャブのダイヤフラムのゴムを入れる
 
どんどん入れていって、こんな感じで最後の部分が残る。
MC22 キャブのダイヤフラムのゴムを入れた
 
残った部分は爪で押し込む。この時、ゴムに爪をあてる感じではなく、ピストン側に爪を押し付けて、ピストン側に沿って爪を奥に入れていく感じで押すとペラペラ部に触れて痛める心配もなく、簡単に入っていく。写真の場合、左側の樹脂の方に爪を押し付けて、樹脂の表面を削るような意識で爪を押し込んでいく。ゴムを押し込むような意識はしなくても勝手に入っていく。爪の厚みの違いもあるので誰でも全く同じにできるとは言えないけど、こんな感覚で臨機応変にやればなんとかなるんじゃないかと。
MC22 キャブのダイヤフラムのゴムを爪で入れる
押し込む位置は、輪ゴム的な部分の既に入っている部分と入っていない部分の境目あたり。入っている部分を2、3mm位ずつ増やしていく感じ。爪の2/3は入ってる部分、1/3は入ってない部分に当てる感じ。入ってる部分にあてる比率が多い程入れやすいと思う。
 
爪でちょっと入れたら、ペラペラを軽く引っ張って全体に力を分散し、また爪で入れてを繰り返す。最後がちょっと入りにくいけど優しく根気よく。
MC22 キャブのダイヤフラムのゴムが入った
 
全部入ったら、ダイヤフラムの外周に飛び出してる輪っかの部分のズレを合わせる。
MC22 キャブのダイヤフラムのゴム位置直し
 
ペラペラの部分をちょっとずつ引っ張って、回して合わせる。グリスを塗ってなかったら全く回らないと思う。
MC22 キャブのダイヤフラムのゴム位置直し2
 
全部入れ終わった。伸ばした分が元に戻るか心配だったけど戻ってるみたい。古いダイヤフラムは伸ばすと完全には元には戻らなかったけど、新しいダイヤフラムは結構伸ばしても元のサイズに戻ってくれた。後は軽くグリスを拭き取っておしまい。
MC22 キャブのダイヤフラム完成

MC22 キャブのダイヤフラム完成2

非破壊でやる時に難しいのは、ダイヤフラムを外す工程な気がする。ゴムの劣化具合によっては引っ張ると速千切れるということもあるかもしれないのでよく観察しながら慎重に。シリコンスプレーをするとゴムでもかなりツルツル滑るので、シリコンスプレーをして外すといいかも。破壊する方が面倒だし心も痛む。アクセル操作の度にカタカタと受ける衝撃に接着部が耐えられるのかも心配になるし。
 
今回使ったヤフオクの新金型を使ってるというものは、aliexpressで買った中華と比べてゴムの質が良いように感じるが、それほど大きな差は感じない。新金型でないものは輪っかの部分が切れやすかったらしいけど、まだ体験してないので良く分からない。気持ち的には新金型の方が安心な気持ちになる。
 
ダイヤフラムは交換したけど、キャブ本体側が手付かずなので、まだ実際にバイクに装着して試してない。先にやらないといけないことがあったりするので、装着までは時間がかかりそう。
 
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