前回、マスターとキャリパーを交換する如く、フィッティングの確認をした。キャリパーのピストン径に対してマスターのピストン径が小さ目なので、使ってみた結果、マスターを変える可能性があるのにマスターの中の状態を見るとシール類を交換したくなってしまいそうだったのであえて分解しないで進めることにしてた。でも仮組してみて、綺麗にしてないと漏れなどのトラブルが起こった時にどこが原因か見分け辛くなるのでやっぱり分解清掃することにした。使ったラジアルマスターはCBR600RR(PC40)純正でピストン径は11/16インチ(約17.5mm)。カップのステーを付けるボルト部分が切り取られているのでNISSINの汎用のキャップに変えてある。
用意するもの
- CBR600RR(PC40)純正ラジアルマスター
- スナップリング(サークリップ)プライヤー
- シリコングリス
- 汎用グリス
分解
カップにつながるコネクタは水平方向に回転するはずなんだけど全く動かなかった。これ以上力を入れると折れそうってくらい力を入れても回らなかったのでここから分解。
ダストカバーを外して、サークリップを外す。(サークリッププライヤーが行方不明になったので細いラジペンで代用)
で、コネクタを引いても回してもビクともしない。。。とりあえず後回し。
ピストン側を攻めてみる。プッシュロッドはブーツで保持されているだけなので引っ張るだけでロッドとブーツが外れる。
ピストンを抜くにはピストンを止めてるサークリップを外す。ピストンの向こう側にはスプリングが入ってるのでサークリップにはピストンが飛び出してこようとする力がかかってるので、ちょっと外しにくい。
抜けた。ピストンのシールはまだまだ大丈夫そう。
再度、コネクターに挑戦したら抜けた。
Oリングが粉吹いたみたいになってた。やっぱり中古品の分解清掃は必須だなぁ。
中を見てみるとちょっと汚れてる感じ。
シリンダーの方は入口の縁が汚れている程度で問題なさそう。
組み立て
ピストンを組み立てる。シリンダーをパーツクリーナーと綿棒で念入りにお掃除して、最後にホコリが残らないようにパーツクリーナーで流す。で、スプリングをシリンダーに入れる。
ピストンのシールがスムーズにシリンダーに入るようにうっすらとシリコングリスを塗って、
ピストン入れて、
防錆の為にラスペネしたサークリップを
ピストンを押し込みながらサークリップを入れる。
サークリップが溝にきちんと入っていることを確認。
内部にゴミが入るのが嫌なので先にコネクタを組み立てる。
コネクタのOリングにもうっすらとシリコングリスを塗って
一番奥に入れて、
コネクタを入れて、
サークリップを入れる。
後は、ダストカバーをしてコネクタ部の組み立ては完了。コネクタは回転するようになった。
ピストン側に戻って、プッシュロッドと受け側にグリスを塗って嵌めて、
ブーツを付ける。
ブーツは写真の奥側を先に下まで押し付けてから手前を押し込むと入れやすい。手前側を先にはめてしまうと奥側がなかなか下まで入らなかった。
ブリーダを洗浄する。ブリーダ内部もだけど、漏れの原因になるので先端のテーパの汚れやゴミは丁寧に除去する。
本体にブリーダを取り付ける。取り付ける前に本体側の穴の奥のブリーダのテーパが当たる部分は特に念入りに掃除する。
最後にレバーを取り付ける。ボルトとボルトの入るブッシュにグリスを塗って、
ボルトを締めて、裏側の共締めナットを締めて完成。
レバー自体もグリスアップする箇所が幾つかあるんだけど、圧入されてるブッシュを抜かないとアクセスしにくいのでブッシュ周辺をパーツクリーナで洗って、ダイヤル部などは触らなかった。
次回こそ、フィッティングを見直して、リザーブカップとブリーダを取り付けてフールドを入れる。