これチョーかわいいと娘がメルカリで見つけたドラえもん おしゃべりウォッチ。1998年の小学一年生を6か月予約した際にもらえたサービス品らしい。26年も前のものだから電池が液漏れしていて修理は難航することを覚悟の上でぽちった。
小学一年生 ドラえもん おしゃべりウォッチ
お腹が開いて「ぼくドラえもん、今何時でしょう?」としゃべる、らしい。
開いたお腹の中にはLCDがあり、時間が表示されるらしい。
取説はこんな感じで簡単なデジタルウォッチ。
で、やってきたおしゃべりウォッチは電池を入れ替えてもおしゃべりもしなければ、時計も表示しない。まあ、液漏れで見るも無残か状態だったから。
外装の分解
基板は2枚で、しゃべる基板と時計の2つが完全に独立してる。電池も別々になってて、それぞれ単独で動作する構成になってる。
スピーカと時計ははまる部分のケース側の縁を溶かして固定してあった。半田ごてでジュルッとして固定している模様。軽く引っ張ってパキッと外せた。
分解に難しいところは無いけど、お腹が開く軸の部分にお腹がパカッと開くバネが入っててとても小さいので無くなさないように注意。
おしゃべり部の修理:一旦断念
パッと見で、電池は液漏れ、電池周辺の半田は触ると崩れる状態、トランジスタの足も腐ってる。
80年代のオーディオを何台か修理した経験上、トランジスタの足が緑になってるとトランジスタはお亡くなりになってる。生きてても特性を維持できてない。
トランジスタの型番を調べてみる。
S8050と書いてある。
これはFairchild、またはそのセカンドソース、または不正コピー版があるみたい。
回路的には1石エミッタ接地のアンプだろうと推測して、手持ちの2SC2120に変えて見た。
パターンの劣化が激しくて、フラックスを使ってもはんだが乗らない。あまり熱をかけ続けるとパターンが剥がれそうなので芋半のような状態でも導通してれば良しとした。
で、電池を交換してみるも動かず。下手に触ると修理不可になりそうなのでおしゃべり部は一旦ここで中断。そのうちじっくり見てみることにする。
ちなみにS8050と2SC1815が足の並びが違う。S8050は左からEBC。
2SC2120はお馴染みのECB(エクボ)。
なので足を入れ替えてあげる必要がある。
時計部の修理:一旦断念
娘が動かなくてもいいから学校に着けてくっていうので組み上げて渡してしまった。始めたからには完動品を作りたいと思って、もう一個ぽちった。
で、こいつもおしゃべり部、時計ぼ共に同じような状態だったのでこっちの時計部の修理を試みる。
LCDが液漏れを越してるけど、これは後回し。
時計のユニットを分解。液漏れの被害が広範囲に渡ってる。
緑に腐食している部分を優しく磨いて組み上げてみるも動かず。
そこで、オシロで発振子の端子を観測すると発振していない。
当然、LCDの信号線も沈黙。
電池の端子と基板間の接触も怪しいが、組み上げると電源ラインにプローブをあてることができない。なのでこんな感じのバラックにした。
電源を単三電池にして、基板のパターンの負担を減らすために0.3mmのホルマル線でブレッドボードを経由してある。基板に刺さってる赤いのはLEDじゃやなくて、基板をコルクボードに固定するためのピン(画鋲みたいなやつ)。
これでも水晶発振子、LCDの信号ともに沈黙。
じっくり基板を見てる発信子の半田が割れてた。写真では分かりにくいけど肉眼で見ると浮き上がってるのが分かる。
で、半田を盛りなおした。古いはんだに含まれてた不純物とか基板表面の汚れのせいか、熱を加えた個所は真っ黒になる。
古い半田を取って、基板も洗ってやり直したいけど、いじるとどんどんパターンが痛んでいくのでこのまま進める。
おおっ!発振した。
LCDの信号線もそれっぽい動きをし始めた。これでけるのでは?
で、組み上げてみるとダメだった。。。
部品が少ないので後は、コンデンサ、LCD、導電ゴムくらいしか打てる手が無い。
コンデンサは容量が分からないので、適当に1uF、0.1uF、0.01uFに変えて見るくらいか。LCDはもう一個の個体と入れ替えてみるか。導電ゴムは100均で用意してあるんだけど今日はめんどくさい。
ということで、今日はここまで。
次回に続く予定。